今日はゲームデザインについて考えたことをつらつらと。
僕の好きな野球においては、守備範囲の広さや肩の強さ、捕球の上手さ、あるいは他の選手との兼ね合いによってポジションが割り振られます。 また、走塁の得意な選手の後ろに打率の高い選手を置いて、「一番の選手が出塁したら、後ろのバッターで返す」など、得点の取り方を想像してオーダーやベンチのメンバーを決めます。 何か一つ飛び抜けた技能があれば、必ずチームのためにそれを活かす機会があり、それがチームスポーツの面白さと言えます。
ゲームをデザインする上で、やはりこの面白さを取り入れることは必須と考えるべきです。
多くのユニットを操るシミュレーションゲームでは特に、各ユニットの特性を利用することが必要になります。
例えば戦場のヴァルキュリアでは、行動範囲の広いユニットを操り敵陣を偵察したり、頑丈なユニットで本拠地を防衛したり、射撃の上手なユニットで遠くから敵を狙い撃ったりと、 場面に応じたユニットの起用が必要になります。
ファイアーエムブレムでも、他のユニットを守るための盾になるユニット、敵陣に切り込むユニットなどの役割分担があり、 また、剣は斧に強く、斧は槍に強いといった三すくみがあるため、各ユニットの特性を最大限発揮出来るように戦うことが大切になります。
総じて言えるのは、「一人でなんでもできるキャラクターがいないからこそ面白い」ということです。
(ただし、ファイアーエムブレムは過剰に育成すると無双ゲームになります。拙作DRAFTも一緒です)
さて、ゲームデザインする上で、どのようにそういった役割分担の要素を与えるかについて考えました。
例として、ダンジョンRPGの仕様を考えます。
「ダンジョンの深くまで探索したい」に対して
「消耗品を節約する」ために
これによって、MP消費量を抑える技をバードに使わせたり、シーフにアイテム奪取スキルなどを覚えさせたり、 鍛冶屋なんて職業を作ってみたりといったことを考える段階に至るわけです。
あ、ダンジョンRPGといえばぜひ挙げておきたいのが世界樹の迷宮。
キャラクターのレベルがあがってスキルポイントを得るたびに、パーティの中でのそのキャラクターの役割を考える機会が与えられます。
誰をどんな場面で活躍させるかを考えたシステム作りを心がけたいものです。